脳下垂体を切除して右目を失明し、極端な視野狭窄になったことを案じた父が
障がい者手帳の申請をしてくれました。
当時私はすでに18歳になっていましたが、無事取得できた時に父は安堵した様子で「これで大丈夫!」と言っていました。
私は当時多感な思春期真っただ中がまだまだ抜け切れていない時期で、バスの乗車や
地下鉄の定期作成時に半額になることを知っていながらも障がい者手帳を見せて
購入することに大変な躊躇いがあり、しばらく何年かは普通運賃で乗車していました。
バスなど乗り物以外に映画鑑賞も半額で行けることを知っていながら友達と普通に
購入して行っていました。。
とにかくことごとくこの障がい者手帳を使用することにとまどいを持ち、恥とさえ
思っていた自分でしたが、何年か前に職業安定所の障害担当の方が突然
「障がい者で応募することに抵抗はありませんか?」と質問されてびっくりしたこと
があります。(結局この時も仕事することはありませんでした)
その方が言うには障害を持っていても、障がい者として仕事の斡旋をしてもらう
ことに抵抗を感じている人が結構いるようです。
あの時思っていた私の感覚と少なからず同じように思っている人もいるんだな
と感じました。
障害者として雇用される特別扱い感や、「私も普通の人たちと同じように働けるのに」という思いなど私も感じたことがあるのでわかります。
今の私は(それだけのハンデを負っているんだからいいじゃない)という気持ちに
シフトしていますが、みんなと同じじゃなきゃいやだ!の日本人特有の感覚なのかなあと思ったりもします。
仲のいい友達に話しているわけではありませんが、当然私が手帳を持っている
ことを知っています。にも関わらず手帳を出してしまうシチュエーションには
未だ少し抵抗があります。
こんな私の前で堂々と「私うつ病で手帳持っているから」と堂々となんの
躊躇もなく、交通機関を利用する度に使用していたママ友がいました!
この方は私のみならず誰にでも大っぴらに包み隠さずって感じでした。
実に潔くてかっこいい!!って思いました。
今まで私は何に対してこんな恥ていたのだろう。。そう思うとそんな自分が
逆に恥ずかしくなりました。
私もこんな風に堂々としていよう!と今はそう思います。
だって悪いことなんか何もしていないんですから。